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貧血の最大の原因は「鉄欠乏性貧血」が有名ですが。。。

 

『貧血』と言えば。。鉄不足!

 

というくらい『貧血』の原因ランキング1位は『鉄欠乏』です。

 

そこで「鉄サプリ」を検索すると

 

おすすめ「鉄分サプリ」にありがちな3つのポイントがよく表示されますね。

  1. ほうれん草よりもレバーのほうが鉄分を多くとれる
  2. ビタミンCが配合されています
  3. 1日に必要な鉄分は10㎎

この3つがサプリを選ぶときの基準となるようですが、きちんと理由があります。

 

今回はそのへんをつらつらと解説していきます。

 

 

まずは「鉄」についての基礎知識から

 

おとなの体の中には「鉄」が2~4gあります。体内に必要な金属としては最大量です。

 

鉄のタイプは2種類あります。

 

鉄(2+)と鉄(3+)です。

 

どちらも体に存在いていますが、吸収できるのは鉄(2+)だけです。

 

そして1日に必要な鉄の量は1~2㎎です。

 

「えっ!」って思うぐらい少なくていいんですが、日本人の女性の多くは「鉄不足」で貧血になります。

 

理由は簡単! 「鉄」が吸収しにくいから。

 

なので、体は貴重な鉄を体内で再利用しています。

 

これほど貴重な鉄を捨てることはしません。

 

鉄は「皮ふ」「腸」「ツメ」「髪の毛」がパラパラとはがれるときにしか体の外にでません。

 

なので、鉄をとり過ぎると「鉄過剰」となることがあります。。。ひどいと死にます。

 

(安心してくだい。よほどのことがない限り死にません。)

働いている「鉄」と働かない「鉄」

体の中の鉄は「赤血球」「肝臓」「脾臓」に存在しています。この3か所に95%あります。

 

血液の中にある「赤血球」は酸素を体中に運んでいる「働いている鉄」です。120日ぐらいでこわれます。

 

一方、肝臓にある鉄は動きません。鉄が足りないときのために「保存」されています。

 

働いている鉄のことを「機能鉄」、保存されている鉄のことを「貯蔵鉄」なんて呼ばれています。

 

表 鉄のある場所

場所 はたらき 量(mg) 割合(%)
赤血球 酸素を運搬 3,000 60~70
肝臓・脾臓 鉄を貯蔵 1,000 20~25
筋肉 無酸素時酸素の運搬と貯蔵 130 3~5
骨髄 鉄を貯蔵 130 4

 

いよいよ3つのおすすめポイントの理由です

ほうれん草よりレバーがいい理由

初めに、わたしは「レバー」で鉄は取りません!「肉」でとります。
レバーが嫌いだからです。。。

 

「鉄の基礎知識」に書きましたが、鉄には「鉄(2+)」と「鉄(3+)」の2タイプあります。

 

人の身体は鉄(2+)しか吸収しませんが、吸収後は鉄(3+)で貯蔵します。

 

鉄は働くときは鉄(2+)で、貯蔵は鉄(3+)と役割がわかれています。

 

 

体内で鉄(2+)は「ポルフィリン」というクモの巣みたいなものにガッツリつかまれ身動きが取れない状態になります。

 

このような状態を「ヘム鉄」といいます。

 

さらにタンパク質にもくっつかれ「お前は酸素と二酸化炭素を運べばいいんだ!」と強制されます。この状態を「ヘモグロビン」といいます。

 

 

ヘモグロビンが数個集まると「赤血球」と呼ばれるようになります。赤血球は酸素と二酸化炭素を運搬するための特化した細胞です。

 

誕生したときから破壊されるまで酸素と二酸化炭素の運搬に全エネルギーを使います。

 

 

で、ほうれん草に含まれる鉄はヘム鉄ではありません。
一方、肉(レバー)に含まれる鉄はヘム鉄なんですね。

 

つまり、肉の鉄は鉄(2+)なので吸収がよいわけです。

 

鉄サプリにビタミンが配合されている理由

食事の中の鉄は鉄(2+)と鉄(3+)のハイブリッドです。

 

身体は鉄(2+)しか吸収しないので、そのままだと鉄(3+)はウンチとして捨てられてしまいます。

 

なんとかして鉄(3+)も利用したい。。。

 

そこで活躍するのが「ビタミンC」です。ビタミンCは鉄(3+)を鉄(2+)にしてくれるビタミンなんですね。
つまり、食事またはサプリで鉄をとるときビタミンCがあると吸収率がUPするんですね。

 

1日10㎎が目安の理由

いよいよ鉄の必要量の解説になります。
ややコムズカシイこともありますがていねいに解説していきます。

 

鉄の1日必要量は正確には男性・女性、生理のあるなし、または妊娠の初期・中期・後期、授乳中により微妙にことなります。

 

まずは2つの鉄量について確認しておきます。

  • 必要量(推奨量):ほぼ全員の人が十分な鉄をみたいしている量
  • 上限量(耐容量):これ以上鉄をとると「鉄過剰」になる量

 

表 食事やサプリからとる鉄(厚生労働省の摂取基準)
【男性の場合】

年齢(歳) 推奨必要量(㎎/日) 耐容上限量(㎎/日)
10~11 10.0 35
12~14 11.5 50
15~17 9.5 50
18~29 7.0 50
30~49 7.5 55
50~69 7.5 50
70以上 7.0 50

【女性の場合】

年齢(歳) 推奨量「月経なし」
(㎎/日)
推奨量「月経あり」
(㎎/日)
耐容上限量
(㎎/日)
10~11 10.0 14.0 35
12~14 10.0 14.0 50
15~17 7.0 10.5 40
18~29 6.0 10.5 40
30~49 6.5 10.5 40
50~59 6.5 10.5 40
70以上 6.0 40
妊婦初期(+追加量) +2.5
妊婦中期(+追加量) +15.0
妊婦後期(+追加量) +15.0
授乳婦(+追加量) +2.5

 


鉄を考えるときもう一つ大事なことがあります。

  • 体の中の鉄は同じ量だけあります。増えたり減ったりしません!
  • 鉄は食事・サプリからは10~15%しか吸収できません!

 

これどういことかというと、1日の

 

『でていく鉄の量』=『はいる鉄の量』
『はいる鉄の量』=鉄サプリ表示mgの10~15%

 

ということになります。ここ重要なポイントです!

 

鉄は「皮ふ」「腸」「ツメ」「髪の毛」がパラパラとはがれるときにしか体の外にでませんので、「でていく鉄量」は少量でかつ一定です。

 

だいたい「1mg」です。

 

男性と「月経のない」女性の鉄

男性と「月経のない」女性の場合の1日に「でていく鉄」は平均0.96mgです。

 

したがって、1日に必要な鉄は 6.4~9.6mgとなります。
(計算式:「はいる鉄」=0.96/0.1~0.15)

「月経のある」女性の鉄

月経のある女性の場合、単純な鉄の損失以外に「月経血」による鉄の損失を考えなくてはなりませんね。

 

月経血と鉄の関係には次のデータをつかいます。

 

<データ>厚生労働省 食事摂取基準より

1回の平均月経血:37ml
月経周期の平均値:31日
1mlに含まれる鉄の量:0.45mg

 

すると、月経血によって1日に「でていく鉄」は0.54mgになります。

 

これを「男性と月経のない女性」の鉄に加えると、1日に必要な鉄は6.94~10.14mgとなります。

 

妊娠期と授乳期の鉄

当たり前ですが、妊婦ママ・授乳ママは「鉄」をものすごく必要とします。

 

妊婦ママの場合、赤ちゃんが大きくなるにつれより多くの血液が造られます。それにともない鉄を必要とします。

 

そのため、妊娠初期と中期・後期では必要量が異なります。

 

さらに、鉄の吸収率も変わります。
初期には15%であった吸収率が中期・後期には25%まで上昇します。

 

ぜ~んぶ、赤ちゃんのために「苦手な」鉄吸収まで効率よくなるんです(^^♪

 

あと、授乳ママは母乳から赤ちゃんに「鉄」を食事として与えることになります。

 

なので、妊娠ママ・授乳ママは

食事やサプリでも追加して普段よりも鉄を
妊娠初期は +2.5mg
妊娠中期・後期は +15mg(じゅうご)
授乳期: +2.5mg
多く取るようにしてください。

 

以上のように、通常は「でる鉄」をおぎなうためにはサプリなどで毎日「鉄10mg」をとる必要があります。

 

また、食品、例えばヨーグルトやジュースなどで「1日の鉄分はこれ1個で!!」なんて表示がありますよね。

 

だいたいあれって「鉄6~7mg」ぐらいなんですよ。まあ悪くはないんですが、少々量的に少ないような。。。

 

どうせなら、「乳酸菌入り」のヨーグルトかって、鉄はサプリの方がコスパ的にいいと思います。

 

まとめにかえて

「鉄サプリ」のポイントは3つ!
  1. ヘム鉄
  2. ビタミンC配合
  3. 1日10mg

 

 

 

では、なんで「貧血」が多いと思いますか?

 

 

 

 

それは、体内の「鉄」の利用の70%が血液の製造に使われているからなんです。
だから「鉄」不足は、そっこーで「貧血」につながるんですね。。。

 

「鉄」は血液の成分の1つ”赤血球”の中にヘム鉄として存在しています
ヘム鉄は酸素をキャッチしてからだのすみずみまで酸素を”運搬”します

 

だから「鉄」の働きの一つは
酸素の運搬
です。

 

 

 

では、つぎに重要な働かきはなんだと思います。。。?

 

 

これは難しいかも。。。。

 

 

実は、「鉄」って体のエネルギーを作るのに必要な金属なんですよ。

 

金属といっても「鉄骨」みたいな状態ではないです。
体内の鉄は、「鉄2+」「鉄3+」の状態で存在します。
この状態だと鉄は水に溶けることができますので都合がいいんですね(^^♪

 

 

体の大部分のエネルギーはミトコンドリアという器官でつくられます。
このミトコンドリアの中で「鉄」はチトクロムという酵素をサポートして炭水化物やアミノ酸からエネルギーをとりだしています。

 

このエネルギー産生の仕組みを「電子伝達系」なんてよびますが、
要は、炭水化物をチョキチョキ切るとその都度エネルギーができるので、それを「鉄」がキャッチして次々とエネルギーを手渡しで運んでいくわけです。

 

だから「鉄」の働きの一つは
エネルギーの運搬
です。

 

「鉄の働き」
酸素の運搬
エネルギーの運搬

 

ここまで見てくると「鉄」って酸素を自分で運んで、自分で酸素を使って、自分でエネルギーを作り出しているんだなぁ。。。

 

こんな重要な「鉄」の調節
体内の「鉄」一定で「過剰」も「不足」を許されない世界!
超絶妙な仕組みがあるに違いないと思いませんか。。。
そうなんですよ!
かなり複雑な仕組みがあります。。。

 

まずは体を維持するのに必要な1日の鉄量は20㎎です。

 

だけど体が食事やサプリでとれる鉄の量は1~2㎎です。
(詳しくは「鉄/初級」を参照してください)

 

圧倒的に足りないんです。。。
だから体は不要になった鉄を再利用しています。

 

 

そもそも鉄はなにに利用されているとおもいます?

 

 

 

はい、正解です!!
血液の成分「赤血球」の合成に使われているんですね(^^♪

 

 

赤血球は1日に2000億個作られます。
これに鉄が20mg必要とされています。
で、食事からの吸収が1~2mgですから、まったく足り当てません。

 

だから体は新しい赤血球をつくるために、古い赤血球を壊して鉄を再利用しています。

 

 

とわいえ、鉄が徐々に不足していくわけですから再利用しても足りない分が出ますよね。
そう鉄分1~2㎎。このびみょうーな量の鉄の吸収を体は繊細にコントロールしています。

 

 

 

まずは鉄が「吸収」されるとはどういことかみてみましょうか(^^♪

 

食事からの「鉄」が腸にやってくる

腸細胞の「入口」から「鉄」が入る

腸細胞の中を移動し、反対側の「鉄専用出口」から「鉄」は出ていく

出口を出るとそこは血管内です

 

とここまでが鉄の「吸収」です。。。どうでした?

 

 

つぎに吸収された「鉄」は血管内を移動します。
ここにも「鉄専用車」が用意されています。
「鉄」は専用車に乗って肝臓まで運ばれます。
肝臓は必要量の「鉄」を受け取ると、腸の「鉄専用出口」を閉めるように命令します。
これにより鉄は血液の中に入ってこれなくなり一定になります。

 

もう少し専門用語を使いますね。

 

まず腸上皮細胞に取り込まれた「鉄」は細胞内を移動し血管側にある「鉄専用出口」、フェロポーチンをとおり血管内に排出されます(鉄吸収ですね)。

 

そのあと「鉄」は専用車、トランスフェリンと結合して2か所に運ばれます。

 

1つは「肝臓」です。
肝臓では十分な”鉄-トランスフェリン複合体”を受け入れると、”ヘプシジン”タンパク質を分泌して腸のフェロポーチンの発現を減少(負のフィードバック)させます。
これにより、「鉄専用の出口」がなくなるため「鉄」が血管内に入ることはできなくなります。

 

「鉄」がもう一つ運ばれる場所が「骨髄」です。
骨髄では”各種の血球”が造られています。赤血球はその中の1つです。

 

骨髄に運ばれた「鉄」はポルフィリンとグロビンタンパクとくっつき「ヘモグロビン」となります

 

さらに、ヘモグロビンが複数集まってできたのが「赤血球」です。

 

こうやって新しく造られた赤血球は120日後に脾臓に潜んでいるマクロファージに喰われ破壊されます。。。

 

老化した赤血球はからは「鉄」がむしり取られ再利用されるます

 

ほんとは深~い鉄欠乏性貧血

鉄欠乏性貧血は最も有名で一番かかりやすい貧血です。

 

だいたい生理のある女性は10%は鉄欠乏である。
これはなんとなくわかりますよね
要は血がでたからたらないわけですよ

 

 

また、
妊婦ママか赤ちゃんの分の血液を作るため。。。
授乳ママは赤ちゃんに鉄分を食事としてあたえるため。。。
自分の分だけじゃなく赤ちゃんの分までしっかりとる必要があるわけですね(^^♪

 

必要な鉄量などは『鉄サプリ/初級』に詳しくかきましたのでそちらを参考にしてください。

 

で、「鉄」をとることで貧血は改善されるんですが。。。
鉄ってもっと深い働きがあることがわかってきています。

 

「鉄が不足するから赤血球ができない」で「貧血」

 

という単純なことではなく、赤血球の遺伝子が発現しやすくするために「鉄」が必要らしいということで、これを「エピゲノム修飾」なんて呼びますが。。。
要は、鉄が十分あるときに赤血球をつくれるように環境を整えましょうというっことです(^^)/

 

まとめ

今回は細胞レベルでの「鉄」について触れてみました。

 

ちょこちょこと専門用語も出てきたとおもいますが、そんなに難しくなかったでしょ?

 

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