不動産の値段はどうやって決まるの?

青空の下に並んだ家

こんにちは『まっさん』です。
 
あなたは不動産の価格に興味ありますか?
 
不動産の価格はどのように決まるか興味ありますよね?!でも、土地や建物っていろんな形があるし、川沿い、崖近などいろんな場所にあるから、「標準価格」みたいなものはがないんです。まあ、国が発表している公示価格など不動産評価の基準になる指標は公表されますが。。。参考程度にしかなりません。
 
実際の不動産鑑定は「不動産鑑定士」以外の人が行うことはできませんが、不動産価格を決める要因については国土交通省などから発表されています。
土地・建設産業:不動産鑑定評価基準等 - 国土交通省
 
今回のテーマは「不動産価格ってどうなってるの?」についてつらつら書いてあります。
 

 不動産価格を決める3要素

極めて個別性が強い不動産価格ですが一応基準があるようですね。

  • 一般的要因
  • 地域要因
  • 個別的要因

 

【一般的要因】

一般的要因は想像通り一般的な要素のことです。4つの要因から成り立っていますがどれも当たり前な要因だと思います。

  1. 自然的要因
  2. 社会的要因
  3. 経済的要因
  4. 行政的要因

各要因はさらに細かい要素に分かれますが。。。『退屈なので飛ばします!』と言いたいところですが、気になる人もいるかもしれないので、軽く各要因をまとめます。
自然的要因:気象、地質、土壌など
社会的要因:人口、世帯状態、不動産の取引慣行、生活様式など
経済的要因:GDP、景気、財政状態、税負担など
行政的要因:土地の利用規制や住宅計画など
以上が一般的要因ですが。。。やっぱり退屈だったでしょ。

 

【地域的要因】

地域的要因は「一般要因の相関結合によって規模、構成の内容、機能等にわたる各地域の特性を形成し、その地域に属する不動産の価格の形成に全般的な影響を与える要因をいう」となっていますが。。。何のことかさっぱりですよね!?
 
 簡単に言うと、対象となる土地が『どのような用途で利用できるか』で価格が決まるということです。例えば、住宅地として利用できる土地であるとか、商業施設を建ててもいい土地であるとか使用用途と土地の利用価値で土地の価格を決めようということですね。

 

【個別的要因】

 個別的要因は、「対象となる土地の個性が土地の価値に影響を与える」ということです。対象となる土地の形や接地している道路との関係、または地盤の強度や土壌の汚染度などが評価の対象となります。最近はハザードマップも重要な要因となっています。

 

建物の評価基準

建物も不動産ですのでやはり評価基準があります。個別的要因の中の4区分は特に重要な評価対象といえます。

  1. 住宅
  2. 事務所ビル
  3. 商業施設
  4. 物流施設

それぞれ使用目的が異なるため、建物の使用方法により重要視されるチェック項目が違います。それぞれのチェックポイントをみていきましょう。
1.「住宅」のチェックポイント
外回りや内装、間取り、設備など。さらに住宅の品質保証や法律に基づく性能などを満たしていると評価が高くなります。
2.「事務所ビル」のチェックポイント
天井の高さ、床の耐久性(重量に強い)、職場環境に影響を与える空調設備の充実度など。高層ビルなどはエレベーターの台数・機能なども評価の基準になります。
3.「商業施設」のチェックポイント
各階の床面積や天井の高さなどに加えて、お客様が安心・快適に施設内で過ごせるように、安全性の確保・客動線の良さ、商品搬入の動線などがチェックされます。
4.「物流施設」のチェックポイント
物を大量に保有する物流施設は、商品などをスムーズに移動できることに加え、床の強度も重要なファクターになります。柱の間隔や床荷重は重要な評価要因です。また、大規模な物流センターの場合は、保管機能・梱包(こんぽう)・仕分け機能も評価に影響を与えます。

 

不動産価格を決める具体的方法

不動産の価格は様々な要因に影響を受けることはわかっていただけたと思います。これ以降は実際に不動産価格はどうやってきまるのか、その方法について話したいと思います。

 

3つの不動産鑑定方式

不動産の価格を求める鑑定評価には3つの方法があります。

  1. 収益還元方式
  2. 原価方式
  3. 取引事例比較法

注意しなくていけないのは、以上の鑑定評価方法で求めた価格は「目安」となる価格です。実際は後で示す「修正」が必要になりますが、まずは「3方式」について説明します。

1.収益還元方式

収益還元方式は、対象となる不動産が将来生み出すと予測される純収益の現在価値の総和を求めることによって、対象不動産の試算価格を求める方法です。
これを理解するには「現在価値」の意味を理解する必要がありますので、初めに現在価値について軽く説明します。
【現在価値の説明】
〈条件〉

  • 毎年100円の収益のある土地があります。
  • 2年後に300円でその土地を売れると予想。
  • 収益率は1%でした。
  • 土地の値段(現在価値)はP円とします。

このような条件があったとき、この土地の現在価値求めてみます。
[収益面からの土地の現在価値(P1)] 
(P1)円の土地が1年後に生み出す収益は100円で、収益率は1%ですから
(P1)円 × (1+0.01) =100円
⇒ (P1)円= 100 ÷(1+0.01)=99円 
同様に、2年後は二年間の収益を考えるので収益率を2回掛けます。
(P1)円 × (1+0.01)x(1+0.01) = 100円
⇒(P1)円=100÷(1+0.01)x(1+0.01)=98円
収益面からの現在価値は(P1)=197円となります。
[売却面からの土地の現在価値(P2)]
また、2年後にこの土地は300円で売却されますので、
(P2)円 × (1+0.01)x(1+0.01) = 300円
⇒(P2)円=300÷(1+0.01)x(1+0.01)=294円
売却面からの現在価値はP1=294円となります。
以上の価格(P1とP2) を合計(総和)したのもが現在価値491円)になります。ちょっと長くなりましたが、これが現在価値の考え方です。このようにして不動産価格を求めることを「収益還元方式」といいます。ちなみに、いまあなたが購入しようとしている不動産がこの値段より高い場合は損する確率が高いです。

 

ちなみに、収益還元方式にはもう一つ「直接還元法」という評価方法があります。この方法は単純で、1年間の収益を収益率で割って求めることができます。その場合の評価額は495円(=500÷1.01)になります。

2.原価方式

いまの不動産(土地や建物)をもう一度手に入れるのにかかる費用で不動産の価格を求めるのが原価方式のやり方です。このときの費用を再調達原価と言います。この再調達原価から、時間とともに劣化した価値分だけ減額して評価する方法が原価方式です。

 

3.取引事例比較方式

あなたが購入しようとしてる不動産の近隣の取引事例(取引値段や家賃相場)を基に評価額を決定する方法です。最近は大手賃貸メーカーのホームページでは家賃だけではなく、土地や建物の販売価格も分かりますので参考にしてみてください。
 
さらに、実際には次の項目で示すような条件補正を行い最終評価をします。

試算価格を修正して最終価格を決める

上記3方式で求めた価格は、いわば「理論(試算)価格」です。実際は、この「試算価格」を増減額修正して最終価格が決まります。一般的に以下の4つ項目が行われます。

  1.  事例収集
  2. 事情補正
  3. 時点修正
  4. 個別要因の比較

 1.事例収集

鑑定評価は上記の3方式で求めることになりますが、冒頭にも書いたように不動産は極めて個別性が強い資産のため必ずと言っていいほど「試算価格」に修正がなされます。その修正には、実際に行われた取引や類似不動産の収益額などの生データが必要となります。まずは、その事例を収集することが大切です((もしあなたがリアル不動産投資に興味があるなら、この事例収集に最大の労力を費やしてくださいね。))。

 

2.事情補正

事情補正は特殊な取引事例をどうしても採用しなければならないときにに行います。
【特殊な取引事例】

  • 収集できる取引事例が極端に少ない場合
  • 売主・買主が取引を急いでいる場合
  • 投機的取引が行われている場合
  • 極端な供給不足が生じている場合
  • 取引価格に立退料などが含まれている場合
  • 親族間で行われた恩恵取引
  • 調停・競売による取引

 

3.時点修正

 お店で商品を購入するのと違い、不動産の取引には時間がかかります。そのため取引が行われた時期から鑑定評価までの間に価格水準が変動する場合があります。取引時点の価格と鑑定時点の価格に変動がある場合に行われる修正のことを時点修正と言います。
 
時点修正に用いる変動率は、取引事例や一般的要因を分析して求めたり、地価公示データを活用することもある。
【時点修正の具体例】
〈条件〉

  • 令和X1年1月土地Aの評価額:1平方メートル200万円 
  • 令和X1年1月のA地点の路線価=500
  • 令和X2年1月のA地点の路線価=525

(1)路線価の変動から変動率を求める
土地Aに対する路線価は令和X1年1月は500であったが、令和X2年1月には525と上昇しています。そこで土地評価額に時点修正する必要があると判断し、変動率を求めることにしました。変動率は路線価の価格変化で求めることができます。
  変動率=525÷500=105%
(2)令和X1年1月の土地Aの評価額を修正する
 令和X2年1月の土地Aの評価額
  =(令和X1年評価額)×(変動率)
  =200万円×105%
  =210万円
 とこんな感じで時点修正は行われます。

 4.地域要因・個別要因の比較

日本の土地(国土)は「区域」により区分されています。さらに、計画的な利用を図るため区域はそれぞれ細かく指定されています。


区域指定図
日本の土地は区域により指定されている

さらに、すべての土地というわけではありませんが、土地には利用方法を制限した「用途地域」や「防火区域」という地域地区が設定されています。
 
このような区域や地域の違いにより、同じような土地に見えても用途的地域が異なる場合があります。実際には、おとなりの隣接した士地でも用途地域などの違いで価格評価に大きな差が出ることもあります。
 
不動産の場合、見た目が類似した土地でも性質がかなり違う場合がありますので正確に比較し、それを評価に反映させる必要があります。

 

まとめ

 不動産の鑑定は「不動産鑑定士」にしか与えられていない権限です。しかし、あなたが不動産取引などに興味があるならば、不動産価格がどのような要因に影響されるのか知る必要があると思います。今回はその中でも基礎的なことについて書いてみました。
 
不動産の価格を求める鑑定評価には主に3つの方法があります。

  1. 収益還元方式
  2. 原価方式
  3. 取引事例比較法

これらは不動産評価においては標準的な方法ですので必ず押さえておいてください。
 
一方、建物や土地には行政的な制限があります。地域地区や用途地域などは不動産を購入する前には必ずチェックしておいたほうがいいですね。

 


 

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