性暴力被害者の『こころ』

夜の電灯

 

こんにちは『まっさん』です。

今回は重いテーマになりまが、世の中的には頻繁に扱われるテーマなので話をしようとおもいます。
 
法務省の「犯罪白書」よると2016年の強姦(レイプ)件数は989件、強制わいせつ件数は6,188件となっています。 これはあくまで警察に届け出た件数です。
 法務総合研究所「第4回犯罪被害実態(暗数)調査」では、性暴力にたいして被害届出をだす女性はわずか18.5%です。
この数値をもとに隠れた数字を計算しなおすとレイプは5,346件、強制わいせつは33,449件となります。1日あたりに換算すると、レイプは15件、強制わいせつは92件起きていることになります。
このデータをみてあなたはどうおもいますか?
性犯罪被害者はどうして「救済」をもとめないのでしょう?
1日に男女合わせて15人(推計)もの性被害、あるいは人権被害がある。。。
 
本当にひどいことです。ありえないことだと思います!
 
ですが、これらはあくまでデータにすぎません。
「こんなことがありました」という報告にすぎないんです。

本当に考えてほしいのは。。。
「あなたがもし性暴力にあったらどうします?」
ということなんですね。
 
もしものとき、
「だれに相談するか」
とか
「警察に届け出る」
という気持ちの整理はできてますか?!
今回は「被害にあったときの心の中」についてつらつら書いてあります。

 

あなたの「初体験」を詳しく思い出してください

ステップアップ積み木

いきなり「なんてこった」てき質問です。ちょっとはずかしいかもしれませんが頑張ってください。
【質問】あなたの「初体験の日」についてできるだけ詳しく思い出してください(^^♪
 
例えば、
好きな人と待ち合わせした場所とか。。。
その日のディナーの内容とか。。。
どんな気持ちだったとかか。。。
いよいよそのときの感情は。。。
などなど。。。

 

どうですか、思いだせました??十分思い出せたところで、さっそく『そのこと』を職場の人や隣の家の人に話してみてください。。。
 
な~んて言われたらどうします?
あせりません?
恥ずかしくありません?
「なんでそんなこと話さなくちゃいけないの」とおもいません?
わたしも近所の人に「個人的な性体験」なんて話せませんよ!

だ・け・ど、性暴力にあった人は初対面の人に「性体験」を話さなくてはならないんですよ。
 
それも、好きな人との「幸せな体験話」ではなく、人生で一番屈辱的で苦痛に満ちた「性体験」を、初めて会った人に何度も何度も話さなくてはならないんです。
 
警察官、検察官、裁判官、弁護士や傍聴席の人前で何度も何度も。。。。
1秒でも早く忘れたいのに、記憶の奥に封じた思いや感情を何度も何度も掘りおこされる。。。非常に屈辱的でつらい体験でしょう。。。

こんな思いをするくらいなら
「誰にもはなさないでいよう」
「性暴力にあったこと自体忘れよう」
と心の中にしまい込んでしまうかもしれませんね。。。
 
一方で、このような「なかったことにしよう」という心理状態を引き起こすのは本人の「こころの問題」だけではないんです。。。

 

あなたが「性被害」を相談されたら

耳をふさぐ外国人

 

次の質問です。
【質問】あなたが性被害にあった人から相談されたらどんなアドバイスをしますか?

 

これ常識的には「警察にいこう」とか「病院にすぐ行こう」になるんじゃないかなぁ。。。どうだろう?
 
では実際に相談された方はどんなアドバイスをするのか順番にみていきましょう。
まず多くの被害者のかたは初めに、被害後の自分の行動をどうしたらいいのかインターネットで調べています。
 
近くの人(身内や友人)よりも先にネットで情報を集めるようです。
「誰に相談するのがいいか」とか、「どこに被害を届ければいいか」とか様々な情報を調べていますが、残念なことにインターネットには性被害者に対してネガティブな意見も多くあります。
「そんな人についていくのが悪い」
「自己責任」
「売名行為」
「枕営業だろ?」
などなど。。。。
 
本人がこのような情報をみると、
「実は自分が悪いんじゃないか」
軽率な自分の行動がこのような結果をもたらしたんじゃないか」
自分をせめる感情が強くなるようです。
 
驚いたことに、家族に被害を打ち明けても同様な反応があることもおおいんです。
「なんでそんなとこ行ったんだ!」
「そんなヤツと関わるからこんな目に合うんだ!」
と家族からも非難される。。。本人が一番信頼している家族ですら「まずは非難」からはいるケースが多いようです。
 
せめて
「話してくれてありがとう」
「どうするか一緒に考えていこう」
といった言葉が欲しいですよ。どうしていいかわからず1人でネットで調べているんだから。。。でも現実はアドバイスどころか非難されること多いみたいですね。残念なことです。

そうなると、被害者本人は誰に相談していいかわからず、誰に話しても「どうせ非難されるんだろう」という考えが強くなっていきます。
 
警察署
さらに「警察にも非難されるに違いない」という不安から被害を届け出ない場合が多くなります。。。
 
それでも勇気をだして警察に届け出た人の数が冒頭の「犯罪白書」の数です。

実は、被害届をだしても、肝心の『警察』での対応が悪いことも多いです。警察は被害者の心情よりも加害者の逮捕に意識がむきます。
言い方が適切ではないかもしれませんが「被害者」は『証拠』なんですね、警察にとっては。。。

 
こういう現実をみると、性被害を「なかったことにしよう」という心理は本人の『こころ』の問題だけではなさそうですね。
さらに「なかったことにしよう」という問題は日本の性教育のおくれが原因でもあるようです。

 

そもそも本人に性暴力にあった認識がないことも!

複数の手
もともと日本の性教育は遅れています。
やれやれなことに、
いまだに「おしべ」と「めしべ」が。。。。という悲しいレベルです。
なので、どういう状況が「性」被害なのか定義があいまい。。。というかわからなようです。
なにも法律的な定義じゃないんですよ。
たとえば、教育現場で
「性被害、性暴力とはこのようなこと!」とか、
性暴力にあったと思ったら
「だれだれに談すること!」
「相談する場所はここです!」
といった法律とは関係なく一般的な知識でいいんですよ。
 
だって、学校では「交通事故」について徹底的におしえるでしょ!
交通事故にあった場合は警察に連絡するとか、親や学校に相談するとか。。。
人と車だったら運転者の方が悪い可能性が高いとか。。。
けっこう教えるじゃないですか。
 
子どものころからそういう教育を受けているから交通事故がどういうもので、そんときは親・学校・警察に連絡して。。。なんて対応を本人がみずから速やかにとれるわけですよ。

でも、性教育についてはこのような教育を受けてないでしょ。
だから、いざ「性犯罪」に巻き込まれたとき何をしていいかわからずネットで検索したり、そもそも、それ自体が犯罪なのか判断できていない!
 
残念ながら、知識不足のため被害者たちは
「自分の方が悪いんじゃないか」とか
「警察に相談したら捕まるんじゃないか」
なんて考えちゃうんです。交通事故なら考えられない思考ですよね。。。
 

性教育の遅れだけでない文化的な背景もあるかも

実は、性犯罪被害者にはもう一つ心理面でバイアスがかかってます。
日本だけではないのですが、日本でいう「因果応報」「自業自得」などでしょうか。
「自分の行いが悪いためバチがあたった(だからいい行いをいましょう)」っていう考え方ですね。
 
この考え方が文化的背景にあること(決して悪いことではないんですよ!)と知識不足から、被害者は「きっと自分が悪いことをしたから、こんな目に合っているんだ」というかたよった考えが生じるらしいです。。。
 

やっと国も本腰をいれ始めました!


2004年「犯罪被害者等基本法」が成立されました。
これに基づき、基本計画がたてられました。
簡単にいえば、
「被害者の人権をまもり、すみやかにいつもの生活を回復しなさい」
という法律で、特に重点的に

  1. 損害の回復・経済的支援
  2. 精神的・身体的被害の回復
  3. 刑事事件として真剣な取り組み
  4. 支援体制の準備
  5. 国民のみなさんに理解と協力してもらいましょう

の5項目をかかげました。
この5項目をわたしなりの解釈でざっくり言うと、

  • 被害者は『証拠』ではありません!人権をまもりなさい!
  • 被害者にたいして支援する施設を各都道府県につくりなさい!
  • そこでは無料で心理的・医学的支援をワンストップで行いなさい!
  • そして警察(警視庁・検察庁)も「犯罪被害者支援室」を設置して積極的支援しなさい!

ですね。詳しく書いた記事もあります。

 

まとめ

今回は『被害者』が助けを求めやすい社会にするためにはどうすればいいかを考えてみました。
「学童期からの性教育の必要性」
「性暴力や権利につての知識の大切さ」
などを学ぶ機会をもうけることが重要であるとおもいます。
 
一方で、被害者が支援施設へのアクセスしやすい環境を行政が整えるのも大切なこと。
緊急避妊薬アフターピルなどがすみやかに適切な方法で(できれば市販薬として)入手できるようにすることも重要なことだとおもいます。。。

 

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